装甲鍛錬人伝


原作は中島敦より名人伝。

 ポルのリスボンの都に住む航海者という男が、天下第一の競争者になろうと志を立てた。己の師と頼むべき人物を物色するに、当今舵を取っては、削シダ+20に及ぶ者があろうとは思われぬ。地中海を隔ててレースをするに百戦百勝するという達人だそうである。航海者は遥々削シダ+20をたずねてその門に入った。
 削シダ+20は新人の門人に、まず錬金術を学べと命じた。航海者はイベリアに帰り、共有倉庫の金と水銀を持ち出して、ロンドンへと旅立った。ジョン・ディーのレシピで錬金術の進化を使い熟練度を上げようという工夫である。理由を知らないジョン・ディーは大いに驚いた。第一、大量の貴重書と金と水銀を持ってこられては困るという。厭がるジョン・ディーを航海者は叱りつけて、無理にレシピを開き続けさせた。来る日も来る日も彼は材料を持ち込み、熟練度を重ねる。貴重書を一万個消費した後には、船倉に溢れる洋書と紙を見ても、絶えてモチベ低下することがなくなった。彼はようやく錬金術R12になる。もはや、水銀購入個数を間違えても、モチベーションを保ち続けていた。不意に洋書運搬中に火災が起きようとも、目の前に突然商会員が立とうとも、彼は決して生産を止めない。彼の指はもはやそれを止めるべき筋肉の使用法を忘れ果て、夜、熟睡している時でも、航海者の指は生産を続けたままである。ついに、彼の人物情報の称号にアデプトを得るに及んで、彼はようやく自信を得て、師の削シダ+20にこれを告げた。
 それを聞いて削シダ+20はいう。アデプトのみではまだ装甲20板を授けるに足りぬ。次には、探検家の常備薬を作れ。作ることに熟して、さて、風妖を視ること無色薬のごとく、無色薬を見ること常備薬のごとくなったならば、来たって我に告げるがよいと。
 航海者は再び家に戻り、共有倉庫からオオワシの羽を200個探し出して、これを己が魔術の刻印をもって風妖生産をした。そうして、それを無色薬にし、終日増やし暮らすことにした。毎日毎日彼は風妖を作り緑鉱石を買う。初め、もちろんそれは船内金庫NO.1にしかない。二三時間たっても、依然としてNO.1である。十時間余り過ぎると、気のせいか、どうやらそれがほんの少しながらNO.2に入って来たように思われる。三日目の終わりには、明らかに特典にまで入ってきた。無色薬を入れた船内金庫の中身は、次第に移り変わる。煕々として積まれていたカテ1はいつか塩購入で減り、大量生産した風妖があったかと思うと、はや、無色薬の材料として残り個数も消えかかる。航海者は根気よく、船内金庫に入れた無色薬を増やし続けた。その船内金庫のタブを変えていく内に早くも四日の月日が流れた。ある日ふと気が付くと、無色薬が共有倉庫に入ったように見えていた。占めたと、航海者は膝を打ち、ヴェネチアに行く。彼は目を疑った。ジキタリスはサッサリであった。蜂蜜はザダールであった。無色薬の一部は、共有倉庫(特典)と見える。雀躍してティレニア海にとって返した航海者は、材料を集め、パラケルススのレシピを開いてこれを作れば、無色薬は見事に常備薬に変わり、しかも行動力は0になる。
 航海者は早速師の許に赴いてこれを報ずる。削シダ+20は高蹈して胸を打ち、初めて「出かしたぞ」と褒めた。そうして、直ちに最高級ルビーの制作法を剰すところなく航海者に授け始めた。
 アデプト入手に二日もかけた甲斐あって、航海者の行動は、驚くほど速い。
 最高級ルビー生産が始まってから一分の後、試みに航海者が共有から私有地再開発を出すに、既に鉱脈技術度は百である。数分の後、カスタムスロットに私有地再開発を入れてF8を押すに、アイテム使用に狂いの無いはもとより、技術度600を越す。十分の後、百個のカテ2をもって商会開拓街に向かったところ、カテ2を使って赤鉱石購入数を増やせば、続いた第二操作は誤たず赤鉱石を購入後画面に入れ、更に間髪入れず第三操作が決定ボタンを押す。エードレスクライト鉱石取引R10相属し、カテゴリー2ドゥカート相及んで、船倉には必ず赤鉱石が入るが故に、早速ディエゴガルシア島に向かう。瞬く間に商用ハイクリッパーはビーグルの如く速度上昇率を上げ(風神)、南西インド洋から一直線に続いたその最後には赤鉱石が最高級ルビーがごとく見える。傍で見ていた師の削シダ+20も思わず「善し!」と言った。
 一時間の後、一旦開拓街に戻って赤鉱石補充をしようとした航海者がさっさと購入しようとて、youtubeを見ながら左クリックを連打してエンターを連打した。カテ2は湯水の如く消費されかなたへ飛び去ったが、購入個数は増え続け、瞬く間に持てる数をオーバーし続けた。けだし、彼の疲労によるモチベーションの低下は、実にこの域にまで達していたのである。
 もはや最高級ルビー生産のやる気が無くなった航海者は、ある日、ふと良からぬ考えを起こした。
 彼がその時独りつくづくと考えるには、今やルビー生産がここまでダルいのであれば、別に20で無くて良い。ある程度の妥協点となるためには、最大強化で無くて良いと。密かにそう考えている中に、一日たまたまリスにおいて、チャットログにただひとつシャウトされる武器鍛錬150mで買いますを見た。とっさに意を決した航海者が共有倉庫から武器鍛錬を取ってチャットの種類をTellに変えれば、どなたかもまた武器鍛錬を取って相応ずる。二人互いにTell内容を入力すれば、キーボードのスペースキーは相押され、共に変換された。変換ミスが無かったのは、両人の技がいずれも神に入っていたからであろう。さて、航海者のTell内容が入力された時、まだ〆シャウトはされていなかった。得たりと意気込んで航海者がエンターを押せば、シャウト者は、Tell欄に航海者と入力して、ハッシと「すみません〆です」と言った。ついに非望の遂げられない事を悟った航海者の心に、成功したならば決して生じなかったに違いない道義的慚愧の念が、この時忽焉として沸き起こった。武器鍛錬具の方では、また、装甲鍛錬購入の糧になる危機を脱した安堵と己が150mの価値についての満足が、共有倉庫に放置される憎しみをすっかり忘れさせた。航海者は共有に武器鍛錬を入れると、銀行前で残り残金を見るに、しばし将来購入できたかもしれない装甲鍛錬への悲の涙にかきくれた。
 涙にくれた航海者を見ながら、弟子がdolモチベが下がるようなことがあっては甚だ危ういと思った削シダ+20は、航海者に新たな目標を与えてその気を転ずるにしくはないと考えた。彼はこの危険な弟子に向かって言った。もはや、削シダ20の作り方はことごとく伝えた。汝がこれ以上この道を妥協したいと望むならば、ゆいてdolwikiの追加装甲ページを開いて、その項目を見よ。そこには巧匠木曾桧厚板とてElOrienteを実装時とする妥協装甲の大家がおられるはず。巧匠木曾桧の性能に比べれば、我々の変性錬金のごときはほとんど児戯に類する。汝の師と頼むべきは、今は巧匠木曾桧の外あるまいと。
 航海者はすぐにGoogleを開く。その板の前に出ては我々の変性錬金など児戯にひとしいと言った師の言葉が、彼の自尊心にこたえた。もしそれが本当だとすれば、鍛錬具からの妥協変性錬金を目指す彼の、最高に楽な装甲強化の望みも、まだまだ前途程遠い訳である。己が考えが児戯に類するかどうか、ともかくその板を見てステータスを比べたいとあせりつつ、彼はひたすらにdol wiki 追加装甲と調べる。エンターを押し追加装甲ページを開き、CtrlとFを押して厚板とページ内検索し、30秒の後に彼はようやく目指す巧匠木曾桧厚板の項目に辿り着く。
 気負い立つ航海者を迎えたのは、装甲を12とした、しかし航行速度-5の板である。耐久を百に丁度である。匠の船部品発注書で入手できる事もあって、変性錬金すらいらない。
 相手をもう持ってるかもしれぬと、大声で遽だしく航海者は来意を告げる。己が加速の程を見てもらいたいむねを述べると、焦りたった彼は相手の返辞も待たず、いきなり装甲6になった削シダを装備した。そうして出港所役人に話しかけると、保存した量まで補給を済ませて出港ボタンを押した。Insertキーに応じて、操帆たちまちAutoSailingとなり鮮やかに加速して行った。
 一通り出来るようじゃな、と巧匠木曾桧厚板が穏やかな微笑を含んで言う。だが、それは所詮速之速というもの、好漢いまだ不速之速を知らぬと見える。
 ムッとした航海者を導いて、巧匠木曾桧厚板は、リスボンの出港所に戻させレース画面を見せる。レースコースは短くもリスボンからアルギン、レースランキングの現状をちょっと覗いただけでたちまち目眩を感ずるほどのタイムである。そのレース画面から参加ボタンに巧匠木曾桧厚板はカーソルを合わせ、振り返って航海者に言う。どうじゃ。このレースで先刻の業を今一度見せてくれぬか。今更引込もならぬ。巧匠木曾桧厚板と入代わり、レースの参加ボタンを押して海に出た時、風神使い忘れに気づいた。強いて気を励ましてアイテム使用画面を開くと、ちょうど予定していた旋回タイミングを逃した。そのルートを目で追うた時、覚えず航海者はリスに引き返した。脚はワナワナと震え、汗は流れて踵にまで至った。巧匠木曾桧厚板が笑いながら手を差し伸べて彼をリスの港前に戻し、自ら変わって船に装備すると、では速というものをお目にかけようかな、と言った。まだ動悸がおさまらず蒼ざめた顔をしていたが、航海者はすぐに気づいて言った。しかし、風神はどうなさる?風神は? 事前の風神使用をしていないのである。 風神?と巧匠木曾桧厚板は笑う。風神の要る中はまだ速之速じゃ。不速之速には、風神のお守りも主天使のヴェールもいらぬ。
 ちょうど出港ボタンの真横、委任回航画面の地図にアルギンの港を悠々と写していた。その微妙に押しにくい港ボタンをしばらく見ていた巧匠木曾桧厚板が、やがて、アルギンにカーソルを合わせ、左クリックをひょうと押せば、見よ、船はアルギンに向かって委任回航しはじめたではないか。
 航海者は慄然とした。今にして初めてレースの深淵を覗き得た心地であった。
 九分の間、航海者は各キャラのアイテムを見て回った。その間いかなるアイテムを探したのやらそれは誰にも判らぬ。
 九分たって航海者に戻ってきた時、ビーグルは航海者の顔付の変わったのに驚いた。以前の負けず嫌いな精悍な面魂はどこかに影をひそめ、なんの表情も無い、木偶のごとく愚者のごとき容貌に変わっている。久しぶりに旧師の削シダ+20を訪ねた時、しかし、削シダ*20はこの顔付を一見すると感嘆して叫んだ。これでこそ初めて天下のレーサーだ。我らのごとき、足元にも及ぶものでないと。
リスの出港所役人は、天下一の名人となって戻って来た航海者を迎えて、やがて眼前に示されるに違いないその妙技への期待に沸き返った。
 ところが、航海者は一向にその要望に応えようとしない。いや、風神さえ絶えて手に取ろうとしない。dolwikiを見ている時携えていた操帆指南書もどこかへ棄てて来た様子である。そのわけを訪ねた一人に答えて、航海者は懶げに言った。至意は為す無く、至言は言を去り、至速は速さでは無しと。なるほどと、至極物分りのいいリスの都人士はすぐに合点した。風神を執らざるレースの名人は彼等の誇りとなった。航海者が風神に触れなければ触れないほど、彼の無敵の評判はいよいよ喧伝された。
 様々な噂が人々の口から口へと伝わる。毎夜三更を過ぎる頃、航海者のアパルタの屋上で何者の立てるとも知れぬ舵切りの音がする。名人の内に宿るレースの神が主人公の睡っている間に体内を抜け出し、レース参加ロットを貰いに委任回航を行っているのだという。彼の家の近くに住む一商人はある夜リス前でビーグルに乗った航海者が珍しくも風神を手にして、古の名人・ロンスクと哨戒コルヴェの二隻を相手に腕比べをしているのを確かに見たと言い出した。その時三名人の乗った船はそれぞれ海面に青白い光芒を曳きつつセビリアとセウタとの間に消え去ったと。航海者のアパに忍び入ろうとしたところ、守衛に話しかけた途端に一道の装甲鍛錬1mで買いますが北欧風R5としたアパの中から奔り出てまともにチャットログに入ったので覚えず外に顚落したと白状したフレもある。爾来、邪心を抱く者は彼をフレから外し、賢い者共は彼をブラックリストに入れた。
 雲の立罩める名声のただ中に、名人航海者は次第に老いて行く。既に早く速を離れた彼の心は、ますます枯淡虚静の域にはいって行ったようである。木偶のごとき顔は更に表情を失い、レース参加も稀となり、ついには出港の有無さえ疑われるに至った。「既に、冒険船と商船との別、風神と炎神との分を知らぬ。ヴェイグラントはディバイダーEXのごとく、ディバイダーEXは風神の剣のごとく、風神の剣はブリッツEXのごとく思われる」というのが、老名人晩年の述懐である。 
 巧匠木曾桧師の許を辞してからはや一時間の後、航海者は静かに、真に煙のごとく静かに大冒険家に転職した。その一時間の間、彼は絶えて速を口にすることが無かった。口にさえしなかった位だから、風神を執っての活動などあろうはずが無い。もちろん、寓話作者としてはここで老名人に掉尾の大活躍をさせて、名人の真に名人たるゆえんを明らかにしたいのは山々ながら、一方、また、なんとしても真実を曲げる訳には行かぬ。実際、転職前の彼についてはただ無為に化したとばかりで、次のような妙な話の外には何一つ伝わっていないのだから。
 その話というのは、彼の転職三十分前のことらしい。ある日航海者がフレの許に招かれて行ったところ、そのアパで一つのアイテムを見た。確かに見覚えのあるアイテムだが、どうしてもその名前が思い出せぬし、その用途も思い当たらない。航海者はそのアパのフレに訪ねた。それは何と呼ぶアイテムで、また何に用いるのかと。フレは、客が冗談を言っているとのみ思って、ニヤリととぼけた笑い方をした。航海者は真剣になって再び尋ねる。それでも相手は曖昧な笑を浮かべて、客の心をはかりかねた様子である。三度航海者が真面目な顔をして同じ問を繰返した時、初めてフレの顔に驚愕の色が現れた。彼は客の眼を凝乎っと見つめる。相手が冗談を言っているのでもなく、気が狂っているのでもなく、また自分が聞き違えをしているのでもないことを確かめると、彼はほとんど恐怖に近い狼狽を示して、吃りながら叫んだ。
「ああ、夫子が、古今無双の速の名人たる夫子が、削シダ+20を忘れ果てられたとや?ああ、削シダ+20という名も、その使い途も!」
その後当分の間、リスの都では、商人は会計をスキルブックに隠し、冒険家は観察スキルを断ち、軍人は砲を手にするのを恥じたということである。













というわけでルビー作りだるいから冒険の世界に帰ります。

終わり。
お疲れ様でした。
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